オーストラリアの住宅は大きくわけて5つのタイプに分けられます。
わたしはシドニーでAirbnbを25回利用し様々な場所に宿泊したのですが、そのとき、各タイプの住宅を体験することができました。
Airbnb
Airbnb(「エアビーアンドビー」2008年創業、本社:アメリカ サンフランシスコ)は、世界中の宿泊施設を提供するサイトです。
空き部屋を貸し出したいホストとホテルでは味わえないプラスアルファの体験をしたいゲストを仲介するサービスです。
日本では「民泊」サービスとも呼ばれています。
そこで今回は、オーストラリアの住宅の種類と特徴についてご紹介したいと思います。
一軒家/House
一軒家は平屋、2階建て、または3階建てなどのタイプがあります。
住む場所や気候、CBDまでの距離、古さなどにより、家の形式が多少異なります。
CBD(Central Business District)
CBDは、中心業務地区を表し、オーストラリアでは「シティ」とも呼ばれています。
一軒家を所有する人は、都心から少し離れた郊外の閑静な住宅街に住んでいることが多いです。
オーストラリアの一軒家には以下のような特徴があげられます。
- 外側はレンガ造りによる木造フレーム
- 複層ガラス(ペアガラス)にはなっていない
- 家の前に小さな庭、奥には大きな庭がある
- 「3部屋、バス・トイレが1つ」〜「5部屋、バス・トイレが2つ」
- しばしば娯楽室(第2のリビングルーム)がある
- 洗濯用の部屋が別にある。
複層ガラスは断熱効果があることから、ヨーロッパなどではエネルギー消費量を抑えるという観点から一般的に使用されていますが、オーストラリアの家ではあまり使用されていません。
Airbnbで宿泊したある郊外の一軒家では、奥の庭に大きなプールがありました。宿泊した部屋自体がとても大きく、バス・トイレが部屋の中についており、ホテルのラグジュアリールームようでした。
こちらに住むご夫婦は、Airbnbを始めたばかりだと仰っていて、とても良くしてくれました。
子どもたちが独立して夫婦だけになり、きっと余った部屋を有効活用したかったのだと思います。また、商業目的というよりは、人と関わることが好きといった印象でした。
郊外の1軒屋は基本的に敷地面積が広く、周りは緑に囲まれた自然豊かな環境が多いです。
フラット、アパートメント/Flat, Apartment
フラット、アパートメントは、日本でいうマンションやアパートのことです。
※こちらでは、以下フラットとします。
フラットは大体、居住者が共同で使えるジムやプール、くつろげる共有スペースなどが備わっています。
ふだん運動不足なかたには、こういったタイプの住宅はおすすめです。
Airbnbを利用して出会ったフラットに住むあるホストは、地方出身の1人暮らしの女性でした。また、あるホストは、カップルでした。
このように、わたしが出会ったフラットに住む方々は、ひとり暮らしかカップルで住んでいることが多いかったです。この場合、普段、ホストは仕事で家を空けていることが多いので、宿泊している間はホストと会うことがあまり無く、気兼ねせず家で過ごすことができます。
わたしが出会ったホストたちのようにある程度の収入があるかたは、フラットを個人で利用していますが、オーストラリアの物価は高く、家賃も値が張ることから、オーストラリア人、外国人に関わらず多くの人がフラットやテラスなどをシェアしています。
その場合、バス・トイレ、キッチン、リビングルームなどが共有になります。
日本の「ワンルーム」タイプの部屋は、オーストラリアでは「スタジオ」(Studio)と呼んでいます。このタイプの部屋は家賃が高いことから、オーストラリアでは2,3部屋備わっている住宅を借り何人かでシェアすることが当たり前となっています。
テラス(ハウス)/Terrace(House)
オーストラリアで「テラス」というと、ほぼ独占的に、ビクトリア朝とエドワード朝時代のテラスまたは複製を指します。
オーストラリアでは、通常「テラスハウス」とは呼ばす、単に「テラス」と呼んでいます。
テラスは、19世紀にイギリスからオーストラリアに伝えら、イギリス、フランス、イタリアの建築が基礎となっています。
主に1850年代から1890年代の間、特にシドニーとメルボルンの都心の静かな住宅街に、多くのテラスが建てられました。
外観は、複数の家が横並びに建ち、隣通しの壁と壁がくっついたスタイルになっています。
鋳鉄装飾がたくさん使われた「フィリグリー」スタイルの外観が特徴的で、特にバルコニーの装飾が印象的です。
フィリグリー(Filigree)
フィリグリーは、(金・銀などの)線条細工、金属のすかし細工のことです。
外観は当時のまま残し、内装は改装されていることが多く、中に入ると奥行きが広く、裏庭などがあり、外側からは想像ができないゆったりとした空間が広がります。
高低差が大きいシドニーでは、傾斜を生かし地下室などをつくり、3階建てになっている建物も少なくありません。
シドニーでテラスを持つということは、一軒家を持つことと同様に、社会的地位を示すステータスとなっています。
セミ(デタッチド・ハウス)/Semi (detached house)
セミは、一軒家を中央の共通する壁で区切り、それぞれが2つの独立している家です。
大体、1階建ての家が多く、仕切りの壁は厚くなっているため、防音効果がしっかりしています。
わたしはAirbnbでセミタイプの住宅に泊まったことがあるのですが、中に入るとテラスの感覚とあまり変わらず、隣の家をまったく気にせずに過ごすことができました。
タウンハウス/Town House
タウンハウスは低層集合住宅を指し、オーストラリアでは比較的新しい住宅スタイルです。
一般的に 大規模な集合住宅では、多くの場合、セキュリティが完備され、プール、ジム、公園、遊び場などのリゾート施設が充実しています。
まとめ
オーストラリアの住宅には、一軒家、フラット、テラス、セミ、タウンハウスの5つのタイプがあり、CBDからの距離や家族構成により、適した家が変わります。
わたしがairbnbで出会ったホストたちは、子供がいるご家族は、一軒家かテラスに、独身、またはカップルは、フラットやセミ、タウンハウスなどに住んでいる印象を受けました。
もし、Airbnbを利用される場合は、これらの家のタイプも選ぶ基準の1つにしてみると面白いと思います。